モノと愛着の話

例えば安物の腕時計だとしても、ある人にとっては特別なモノになりうる。 愛用しているモノを失くしたり壊したりしてしまえば、喪失感も大きいだろう。 直せば使えるなら、もちろん直そうと試みるだろう。 それはただの腕時計だが、その人にとっては体に馴染…

自殺予防教育について

最近「9月1日問題」という言葉をよく耳にするようになった。 夏休みが明けると同時に、不登校や子どもの自殺が増加する傾向があることから、問題視されている。 日本は自殺大国と言われるほど自殺が多い国なのだが、全体の自殺者数としては減少傾向にある。 …

精神エネルギーという考え方

空想の話 もし、人に精神的なエネルギーというものがあって、それが数値で表せたり、そのエネルギーのやりとりができると仮定してみたら面白い。 ドラゴンボールやHUNTER×HUNTERやNarutoなどの漫画のように。 スカウターで気の量を確認できたり、念能力やチ…

9月、不登校、自殺について

夏休みが終わった。 9月は不登校そして子どもの自殺が増えるということで、最近ではメディアやネットでもその話題を目にすることがある。 スクールカウンセラーの僕も休み明け、何か変わったことが起きていないか、いつもより注意を払う。 長い休みの後の学…

カウンセリング的、相談の乗り方 〜聞くことと聴くこと〜

カウンセリングでは聴くことと聞くことが求められる。 相手の話に傾聴し、気持ちを理解しようと努める。 聴という字は、音楽を聴く、視聴者、聴衆、といった言葉に使われる。 共通しているのは、聴く側は受け身であるということ。 聴く側と聴かせる側(発信…

吉本の問題、メディアの問題、そして自分自身の問題

ここ数日、メディアでは吉本興業と芸人たちの話題が盛りだくさん流されている。 人気芸人の引退に関わる出来事なだけに世間も大注目だ。 振り返るまでもないが、もともとは特殊詐欺グループが行ったイベントに芸人が闇営業という形で関わったというところか…

日常にある投影

今回は日常で起こる投影について考えてみたい。 心理学で言う投影とは 心理学における投影とは、自己のとある衝動や資質を認めたくないとき(否認)、自分自身を守るためそれを認める代わりに、他の人間にその悪い面を押し付けてしまう(帰属させる)ような…

梅雨とリフレーミング

6月も終わりに差し掛かっているが、まだ梅雨は明けそうにない。 僕はキャンプや焚き火が好きなので、雨ばかりでは困る。 ところで、天気予報士は雨を「悪い天気」と言わない。 雨が降らないと農作物は育たないし、水不足にもなる。 雨を必要としている人(農…

リストカット(リスカ)について カウンセリングの中で考えてみたこと

相談に来た学生で、リストカット(リスカ)をしていた・現在している、という人は少なくない。 カウンセリングに来ていなくても、リスカ経験者は意外とたくさんいる。 リスカする理由 ・死にたいから ・辛い感情から逃れるために ・自分の存在を確かめるため…

悩む力

「悩み」の存在は、ネガティブなものという認識をどの人も共通に持っていると思う。 いや、「悩み」があるからこそ頑張れる、人生には必要不可欠だと言う人もいる。 今回は「悩み」が良いものか悪いものかという点についてではなく、「悩み」に対しての向き…

不登校はその原因より意味を考える

不登校の相談は僕の感触的にケースのうち半数にのぼっている。 時々休むという人や、学校に通ってはいるが行きたくないという生徒を含めるともっと多いかもしれない。 実際に不登校者数は小中では年々増加傾向にある。 高校の場合も数自体は減っているが、通…

心理カウンセリングの相談内容について

最近、心理カウンセリングの需要が高まっている。 今年度から公認心理師という国家資格が誕生し、既に医療、福祉、教育、企業、様々な場所で活躍を始めている。 もともと臨床心理士を筆頭に心理に関わる資格はいくつも存在していたが、国家資格ではなかった…

笑いについて 芸人ナダルに見るイジることイジられること

ある落語家が笑いは「緊張の緩和」によって生じると言った。 「緊張の緩和」は生理的に快であり、この快が笑いにつながるということだ。 例「いないいないバァ」で笑う赤ちゃん 「いないいない」顔が見えない状態は緊張(不安)で、「バァ」と顔が見られて緩…

心理学的な理解やカウンセリングが求められ始める時代

最近ニュースで、精神科医や心理カウンセラーといった肩書きを持つコメンテイターが見かけられることが増えた。また、事件や社会的問題について心理的な分析を専門家に依頼するケースもよく目にする。 つい先日の川崎登戸の殺傷事件についても、死亡した犯人…